記事によると、この本を最初に見たときに直感的に感じたのが「GROW by Jim Stengel」という表紙デザインから得たあるイメージだった。単純に訳せば「成長 ジム・ステンゲル著」ということなのだが、僕には「ステンゲルによって成長しよう」という自信に満ちた呼びかけに感じられたのだ。実際に読み進めてみると、「ステンゲル・ビジネス成長研究」や「ステンゲル50」などの「ステンゲル」を冠した言葉が随所に出てくる。これらが雄弁に語るのは、成功するブランドは「理念」によって成功するというメッセージだった。
成長研究の結果選ばれた50社は、S&P500(アメリカの代表的株式指標)の4倍以上の投資利益率(ROI)を上げることで成長が証明されている。その要因として、成功するブランドが持つべき「理念」を確立するための「5つのルール」などが挙げられている。
理念とはブランドが市場や社会に対して発信する「哲学」であり「約束」であり「価値」である。成功するためにはその「理念を発見」し「企業文化」を構築し、その後、理念を「伝達、共有」し、理念に沿った「顧客体験」を提供し最後に理念に照らして「ビジネスと社員を評価」することだという。
ステンゲル50に入っている日本企業は楽天市場だけ。本書によれば、多くの日本企業は「高次の理念より、製品の個別の機能や恩恵に関心を払いすぎ」ているという。
彼が多くを学んだP&G社のグローバル・マーケティング責任者であった時代に、世界中の企業の中で急成長している企業やブランドと自社を比較して、何を学べばいいかをしつこく問いかけたために、最後には氏が質問を終える前に多くの部下がすすんで成長企業研究の結果を報告するようになったという。
当たり前に思える理念構築と、たゆまぬ他社研究という至極真っ当な方法で多くのブランドを成功に導くコンサルタントとなった「ステンゲル」というブランドこそ、まさに成功したエクセレントブランドだといえるのではないだろうかとのことです。
内容紹介
21世紀に成功を収めるカギを握るのは、目先の商売に左右されない高次の〈ビジネス理念〉だ。「顧客はボス」の視点からP&Gの多数のブランドを成功させた元カリスママーケターが、ビジネスで成果を出すための〈理念のあり方〉を説く。「世界のトップブランド50」も掲載。日本企業で唯一ランクインしているのは?
[解説] 川名 周 Amane Kawana
株式会社博報堂エンゲージメントプロデュース局長。
1985年博報堂入社。以来20年間、マーケティングセクションにて、様々な業種の広告主に向けた新商品開発、広告戦略立案、ブランド戦略構築等に関わる。
2006年i-事業推進室を経て、2010年より現職。デジタル基点の統合マーケティングを担当。
駿河台大学メディア情報学部客員教授、日本マーケティング学会員。
共著に『「自分ごと」だと人は動く』(ダイヤモンド社)がある。
ジム・ステンゲル
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